コミュニケーションのデザイン

id:lynxeyedさんがウェブコミュニケーションデザインについて書かれていたので、すこし軸がずれてしまうかもしれないけれど、便乗して、思うところを書付。

と思って見出しに「コミュニケーションのデザイン」と書いてみたけれど、なんだかしっくりこない感じ。コミュニケーションのデザイン。コミュニケーションというのは自然発生するもので、デザインというのは人為且つ故意であるものだというイメージがあるので、なんだかちょっと違和感を感じてしまいます(でも、そもそもコミュニケーションとは人為であると考えると、自然なことなのか誤魔化されているだけなのか、この違和感は薄れてゆきます)。

コミュニケーションデザイン
人と人の間にあるできごと・ものごとにおける問題を解決するための調整と、その手段・方法を人が知覚できるカタチにあらわす営み
SustainableArt_lynxeyed「ウェブコミュニケーションデザイン」

つまり、人間関係を円滑にするためのデザイン(をすること)だと、簡潔に言い換えてしまってもいいのかな(どうかな)。つまり、ウェブコミュニケーションデザインとは、ウェブ上で発生する人間関係を円滑にするためのデザイン(をすること)。
この定義の中で、わたしが特に気になるのは「人と人の間にあるできごと・ものごと」の部分。この言葉には「人と人」(心情と心情)の他に、「人が作ったものと人」(物体と心情)、「人が作ったものと人が作ったもの」(物体と物体)という意味が含まれているのか、いないのか。
背景に人の存在が見えれば*1直接そこに人がいなくても、「人と人の間にあるできごと・ものごと」に分類されるのだとすれば、例えばブログで文章を書くこと自体が「デザイン」になるのかもしれません。フランクな文体で書くのか、堅硬に書くのか。文字の大きさの比率、段落のつけ方、平仮名と漢字の割合、エトセトラ、エトセトラ*2。でもそうすると、ブログの書き手は意図せずとも誰しもが(甲乙はあるにしろ)極一部においては「コミュニケーションデザイナー」になっているとも言えます。
つい最近、「デザインとは」ということについて、多数の人を巻き込んで考えていました。この記事もこのままいくと「デザインとは」論や「デザイナーとは」論になってしまいそうです。なのに、デザインについてはまだ考えが練り切れていないので、収集がつかなくなる前にこの場では割愛。段々とまとまりがなくなってきたところで、つまり、わたしが書きたかったことは、何がコミュニケーションデザインで何がそうでないのか(そしてデザインとコミュニケーションデザインの違いは?)、の境界線をわたしはさっぱり理解出来ていないということです(笑)。
最近「デザインとアートの違い」について無駄に頭を悩ませているのだけど、コミュニケーションデザインについて考えていくと、それと同じループに入りそうな気がします(というよりも、デザインの定義がはっきりしていないままだから無限ループに入ってしまうのだとも言えそう)。
コミュニケーションデザインについて、どうぞ、どなたか、知恵ある方は提言を!

*1:例えば、そこにパンがあればパンを作った人がいることだとか、ブログに記事がエントリーされるとその記事を書いた人がいることだとか、「物体」から「人」を感じらること。

*2:即時性があったりなかったりするウェブ上での文字のみのコミュニケーション、についてはとても興味がある部分なので、これについてはまた別途、視点を絞って書いてみようと思います。