「技術+芸術=」の公式の先

今日読んだ記事に、こんなものがありました。チームラボの方々のインタビュー記事なのですが、以下、一部抜粋してみます。

僕らにとって、クライアントワークもアートも曖昧にしているということは、どういうことかというと、アートというジャンルを、「未来のヒント、もしくは現在の問題を解決するヒントになるかもしれないこと。だけど、アウトプット先として産業の受け皿がないようなもの」と勝手に定義しているんです。
(中略)
それから、全ては情報なので、これまでと違って、ありとあらゆることにテクノロジーが切っても切り離せなくなりました。なので、チームラボも、テクノロジーをベースに置いています。テクノロジーの専門性はすごいスピードで深くなっていっているにも関わらず、前よりも境界線の切り分けが不可能になっています。デザインとテクノロジーも切り分けられません。そのような時代で、何か考えたり、何か創ったりするのに必要なスペシャリストの集合体がチームラボです。スペシャリストの専門性は、ソフトウェアプログラマ、DB、アーキテクチャー、インターフェイスエンジニア、サーチエンジニア、ネットワークエンジニア、ロボットエンジニア、数学者、画像処理、音声処理、建築家、CGアニメーター、デザイナー、画家など、ほんとうに多岐に渡ってます。

テクノロジーとカルチャーの実験場。ウルトラテクノロジスト集団チームラボ

上記の記事の内容から少し話しはそれるけれど、今年の6月に会社の研修が終わり、部署に配属されました。それからというもの、今までに知らなかったいろいろなことを知って、学生の頃とは比べ物にならないほど(偏ってはいるけれど)いろんなことに興味を持つようになりました。わくわくして、もっと知りたいと思って、社外のイベントに行ってそこで出会ったのは、わたしが興味を持っていることの内のひとつ、たったひとつに対してじっくりと向き合って、真剣に取り組んでいらっしゃる方々でした。楽しいという思いの向くまま、遊ぶような感覚で行ったイベントだったけれど。その場で感じた切実さや真剣さ、その気迫に、自分が真剣になりたいことって何なんだろう、と考えさせられました。

自分が真剣になりたいこと、それを考えているときに出会ったのがこの記事です。記事全文の中に載っている作品は、どちらかというと科学技術館にありそうな感じで、メディアアートとは明確に違うとは思うのだけど。それでも、この記事に書かれていたことの中で、ずっと思っていたことがあります。それは、メディアアートをしたいなら絶対に技術が必要だ、ということ。そして技術には、デザインが必要だ、ということ。直接的でも間接的でも、今は、ありとあらゆることが、技術によって繋がっている。

最初はずっと、表現をするためのメディアとしてのウェブに興味がありました。そのうちウェブそのものを面白いと感じるようになって、ウェブの可能性を知りたいと思い始めました。そのためには、まだわたしが持っていない技術が必要で、インタフェースが直接ユーザに届くウェブには、ヴィジュアルも含めたデザインが絶対に必要。だからわたしは、足りない技術を身に付けたいと思って今の会社に入ったのだと、思い出しました。でも、いざ入ってみると、デザインに興味がない技術者がたくさんいて、そのことに驚いて、キュレーターかギャラリーのまわし者(違うけれど!)のように、展示館の話しをしたり、デザインという言葉を使っていたりします。いろいろなことに埋もれて忘れていたけれど、未だよく分からない、わたしが真剣になりたいと思うこと、の始まりは、ここにあるのかもしれません。

今はウェブだけでなく、システム開発や、アジャイルという開発手法、プログラム言語からネットワークまで、いろんなことに興味があります :-) わくわくして、楽しい。何に対してどれだけ真剣になれるのか、なりたいのか、具体的なことがまだつかめないけれど(それでもやもやしているけれど)、会社に入ってから約半年、はやくも原点復帰です。まだまだ知らないことがたくさんあって、きっといろいろなことにわくわくするけど、迷い子になったらもとに戻って、わたしが真剣になりたいこと、見つけていきたいと思います。